寒造りと新酒の出荷【酒蔵便りvol.107】

<蔵の様子>

柿と瓶詰蔵 酒蔵では酒造りが最盛期を迎えています。土曜、日曜も関係なく、毎日米を洗って水を吸わせ、そうして前日に準備した米を蒸し、麹を作り、仕込み作業(発酵タンクに原料を投入し攪拌すること)を行っています。
 11月20日、古事記を暗唱した稗田阿礼(ひえだのあれ)を祀る賣太神社(めたじんじゃ)藤本宮司に醸造祈祷をしていただきました。元日午前中にお届けする正月用新酒の醸造に合わせ、毎年行っています。

醸造祈祷 麹米の米洗いは、「洗う」というよりも正確に一定比率の水を吸わせるという作業です。水を吸わせる前の米の水分含有量を計測し、標準水分含有量との差を補正した上で、28%の水を吸水させます。
 米を正確に10kgずつ計量して網袋に入れ、吸水試験をして吸水時間を割り出します。残る米も全て正確に10kgずつ計量して袋に入れ、割り出した吸水時間だけ水に漬けてから引き揚げ、水を切ります。

米洗い 仕込は、4日間で一本のタンクの作業を終えます。一本のタンクの仕込が終わると次ぎという具合に、4日の単位で連続して仕込作業をしています。仕込蔵では発酵タンクから出る甘い果物のような香りが蔵一杯に広がります。
 気温が高いので蒸し上がった米を冷ますのには時間がかかりますが、徐々に気温が下がってきました。米を冷ますにも、発酵温度管理にも冬の寒い気温が欠かせません。間もなく12月。冬の訪れです。

 新酒の出荷も始まりました。しぼりたて生原酒、濁り酒など。12月には吟醸酒の生も出荷が始まります。酒蔵は慌ただしさに包まれています。

写真1:柿と瓶詰蔵
写真2:醸造祈祷
写真3:米洗い

2013年11月
 中谷酒造(株)代表取締役  中谷正人