VOL.30 タクシーを運転する

投稿日:1998年11月29日

タクシーを運転する

1.「アホな!」

 そうです。中国でタクシーを運転するという信じられない、かつ無謀なことをやった人がいるそうです。会社に来るなりニヤニヤしながら、
夕べ、タクシーを運転して帰りましてん。タクシーですよ、タクシー。
得意そうに言っています。

 「警官に捕まったらどうするんですか!」
とか、
 「事故でも起こしたら大変じゃないですか!」
などと回りから非難の嵐です。

2.本人いわく

「夜中に酔っぱらってタクシーに乗ったら途中で道路工事をしてたんで、迂回路を通ることになったんですわ。その時、運転代わったろか、て言うたらタクシーの運転手が何を思たんか、クルマを止めるなり降りて、交代してくれましてん・・・・・」

 要するに、運転手は、迂回路が複雑な場合、教えて貰いながら運転するよりは、運転を代わってもらったほうが間違いないと単純に思ったようです。

 まさか中国の運転免許も持っていない、しかも外国人が(運転手は、この点については全く疑いもしていなかったらしい)、酔った勢いでそんなことを言ったとは知る由もありません。

3.日頃から

 彼は中国人の運転の癖について不満がありました。水たまりやギャップがあったときには、それを左右の両輪の間にまたがないで、左に右にとよけながら蛇行して走るのです。

 すいた道でこれをやられると、揺れのひどさが変わらないのに、速度が上がらず時間ばかりかかって仕方がありません。

 「こないして走るんや!

 偉そうに叫ぶと、舗装されていない道路を全開ですっ飛ばしました。夜中の事で対向車はゼロ。警官も居ません。最終コーナーです。ヒール&トウで一気にセカンドにシフトダウン、タイヤをきしらせながらコーナーを立ち上がって仕上げです。

 「ありがとう。」お金を払って「お休みなさい!」ってな具合だったそうです。

4.御願い

 何でそんなに詳しく言えるんかって?。そんなことはどうでもいいんです。賢明なる読者の皆様には申し上げるまでもないことですが、絶対にアホの真似はしないで下さい。彼もめっきり反省しているようです。

つづく