皆さん、こんばんは。六代目当主の中谷正人です。
連載の三十三回目。家飲みの楽しみを分かち合いましょう。
このブログはまた四か月のお休みをいただきましたが、晩酌は休みなく続けています。
今年は高温の夏が続きました。10月になってようやく最高気温が30度を下回る日常に戻りました。夏野菜も気候のせいで出荷が順調ではなかったそうです。11月の今になって胡瓜も相応の値段に落ち着きました。これを使って夏の終わりと申しますか、秋の炒め物で一献楽しむとしましょう。
主役の酒
清酒 大和郡山 中谷 (2025BY13本目の酒)
10月12日に仕込んだもろみが搾れました。この酒はやや香りが高めです。搾ったばかりの酒をぬるく燗をして合わせてみましょう。
アテ
胡瓜と海老
バナメイ海老は小ぶりですが安価です。コストを掛けずに楽しむには最適の材料。背ワタを取って茹でたものが売られているのですが、PH調整剤など添加物も多いようで私は生のものを選びました。
海老の殻をむいて背ワタを取り、一匹を半分に切ってから塩をします。酒のアテですので少し多めの塩を絡ませるのがポイントです。
中華鍋にニンニクを入れた油を加え加熱して風味を出します。エビを入れて身が立ち上がるというか、ピンと形が整った時点で生姜、キュウリ、玉ねぎ、ブナシメジを適量投入します。生姜は、野菜の一種として相応の量を入れるとアクセント。酒のアテらしくなり、相応の効果を発揮してくれます。2分も炒めれは充分。最後に醤油を回しかけて出来上がりです。
晩餐
今宵も家内と一緒に晩酌(ばんしゃく)です。
ぬるく燗を付けた生酒。甘味もあり、酸味もあり、ほのかな炭酸ガスも感じます。すごくまったりとした味わいが口に拡がったところでエビを一口。サッパリとした塩味に海老の旨みがたっぷり。甘い酒と混じり合い、口の中で旨みを高めあいます。当たり! そして更に酒を一杯。口の中が爽やか。心が癒されます。旨い! 続いて野菜。生姜も混じっています。胡瓜のシャキシャキした歯ごたえ、玉ねぎの甘み、そして酒。続けてエビ。幸せなひと時です。
ではまた次回。
