稲刈り【酒蔵便りvol.82】

<蔵の様子>

 庭の金木犀(きんもくせい)が甘い香りを運んできます。筆者は、小学生の頃の運動会を思い出します。校庭の金木犀が花をつけるころが丁度運動会でした。大和路は爽やかな秋を迎えました。
 さて、今月はいよいよ酒造りが始まります。10月15日には最初の米洗い。先ずは麹作りです。

 水田では、山田錦の穂が頭を深く垂れています。酒造りの前に稲刈りを行いました。
 10月3日月曜。曇りがちながら晴れ。直前の土曜、日曜と薄日の射す曇りが続き、水田の地面も適度に乾きました。最高気温は22度。風が吹けば半袖には肌寒いくらいでしたが、稲刈りには絶好のコンディションです。この日は、日本列島北部に初雪が降りました。

 

 6枚の田で7反半。初日は4枚、二日目の火曜に残りを無事終了しました。中谷酒造管理田以外にも協力農家さんに2反、山田錦を栽培していただいています。それも同じ日に刈り取っていただきました。

 全部で9反半の米をブルーシートの上に広げて乾燥させます。麹室の前、蔵の軒下、資材倉庫、仕込み蔵の前。収穫されたばかりの籾(もみ)は、青草の香りの混じった藁(わら)のにおいがします。

 こうして数日。ざっと乾燥したところで精米工場へ直送します。精米工場では水分含有量が14%になるまで正確に乾燥させ、その上で籾すり。更に特殊な精米機で米粒の回りを磨くように削り落とす精米を行います。できた米は、「奈良吟」(ならぎん)、「吟生」(ぎんなま)造りに使用します。

この号終わり

写真1:庭の金木犀
写真2:頭を垂れる山田錦の稲穂
写真3:刈り取り
写真4:刈り終えた水田
写真5:麹室の前でも乾燥

2011年10月
中谷酒造(株)代表取締役  中谷正人