皆さん、こんばんは。六代目当主の中谷正人です。
連載の三十四回目。家飲みの楽しみを分かち合いましょう。
冬の到来です。庭の梅の紅葉が落ち、山茶花(さざんか)が咲き始めました。酒のアテには暖かいものが欲しくなります。冷蔵庫には豆腐。それに白菜。冷奴ならぬ熱奴(あつやっこ)を作るとしましょう。早業の簡単豆腐料理です。
主役の酒
清酒 豊臣秀長 磨き6割
来年放送が始まる大河ドラマに合わせてリニューアルされた純米吟醸酒です。今月発売開始。吟醸香と爽やかなキレを楽しむべく、冷酒で合わせます。
アテ
熱奴
出汁素材としてこま切れ肉か挽肉を使います。私は冷蔵庫にあった挽肉を使いました。白菜は二枚程を適当な大きさに切ります。木綿豆腐は一丁を縦横4分で16切り。
鍋にコップ一杯程度の水を張り挽肉を投入。箸でほぐしてバラバラになったら白菜を投入。濃口醤油を入れ、上に豆腐を載せて10分ほど煮ればできあがり。酒のアテですので醤油の量はやや多めにするのがポイントです。食べてみて味が薄ければ上から醤油を掛ければ良いでしょう。もう一つのポイントは煮た後やや時間を置き、食べる直前に再度ひと煮立ちさせれば白菜にも豆腐にも味が沁みます。私は15分置いてからひと煮立ちさせました。
盛り付けは、先ず豆腐をよそり、横に白菜。煮汁を挽肉と共に上から掛ければ完成。
晩餐
今宵も家内と一緒に晩酌(ばんしゃく)です。
豊臣秀長を一口。香り高く、爽やか。果実様の旨みがあります。そして豆腐。挽肉の出汁もありそこそこの旨み。シンプルな味ですが熱さも気持ちを和らげてくれます。そして酒。淡白な豆腐の後だけに吟醸酒特有の甘みと香が際立ちます。そして白菜。挽肉と共にいただきます。ちょっと濃い目の煮汁が淡白な味を盛り立ててくれます。そして酒。爽やかです。そして豆腐。ほっこり旨い! 今宵も満足です。
ではまた次回。
