桜と皆造 vol.160

投稿日:2018年4月06日

<梅の開花>

長谷寺参道から仁王門、本堂を見上げる

 長谷寺で大観音大画軸の特別開帳があると聞き、3月25日に訪れました。今年の桜は早咲きのようで満開のものもあり、境内は既に華やかな雰囲気でした。大画軸は、室町時代に消失した本尊再興のため、実寸で書かれた十一面観音の絵。画軸は平面に拡げて展示されており全長16メートル余り。圧倒されました。当時の人々にも大きな感動を与えたはずで、寄進が集まり現在の高さ10メートルの十一面観音立像が1538年に完成したそうです。

 3月末日、桜名所100選の郡山城址の桜は満開を迎えました。それに先だって29日朝7時、朝日に照らされて濠に映る桜を写真に収めることができました。無風、雲一つ無い空、朝日に輝く桜花。感動のひとときでした。

長谷寺梅心院の桜

長谷寺本坊より本堂を見る

<酒蔵の様子>

大観音大画軸

 4月2日、今シーズン最後のもろみ(発酵液)を搾り、全ての酒造りが終わりました。この日を皆造(かいぞう)と言い、慰労の宴席を設けます。今年の宴席は6日。無事に酒造りを終えることができた安堵と合わさり、年に一度の楽しみかつ大きな区切りの席です。

 残るは片付け。既に麹室や原料処理の設備はほとんど終わり、圧搾機の分解洗浄と袋洗いが主なものです。

 一方、火入れと呼ばれる貯蔵の為の低温殺菌も順次行っています。濾過をして蛇管で60度に加熱することで雑菌や酵母菌を殺し、酵素の働きを止めます。熱酒をそのままタンクに入れ、密封。冷却します。

郡山城天守台

 熟成過程に入ったタンクの酒は、夏を越えてから徐々に瓶詰め出荷されていきます。

 秋から冬を越えると穏やかに熟成が進みます。春に詰められた酒は円熟し旨みが乗っています。弊社の今の時期の本醸造はお買い得です。

郡山城の濠に映る桜

郡山おしろまつりぼんぼり

写真1:長谷寺参道から仁王門、本堂を見上げる
写真2:長谷寺梅心院の桜
写真3:長谷寺本坊より本堂を見る
写真4:大観音大画軸
写真5:郡山城天守台
写真6:郡山城の濠に映る桜
写真7:郡山おしろまつりぼんぼり