今宵の晩餐 vol.9 肉じゃが

投稿日:2022年12月03日

皆さん、こんばんは。六代目当主の中谷正人です。

 連載の九回目。家飲みの楽しみを分かち合いましょう。
 秋の終わりを告げる寒波が入ってきました。体が暖かい食べ物を欲しています。スーパーの野菜売り場を見ながら、「そう、そう!」と頭に浮かんだのは肉じゃが。家庭総菜の定番ですが、酒のアテとしてもピッタリです。

主役の酒

清酒 大和郡山 中谷 (2022BY 29本目の酒)

 今回合わせる酒も柳町醸造所で造られたフレッシュな生の純米吟醸酒です。今醸造年度29号の酒。酵母は701号。搾り終えたばかり。原酒はアルコール度数が19度近くありましたが加水されて14度になっています。日本酒度が+5、酸度1.6で、数値上はやや辛口ですが、圧搾時に布目を超えた麹や米の粒子が薄く白い濁りとなって甘みを添えてくれますので、バランスが取れているはずです。

アテ

肉じゃが

 ジャガイモは北海道産メークイン。小ぶりです。一個を4つに切れば丁度良さそうです。玉ねぎ、糸こんにゃく、細切れの牛肉を用意しました。それにヒラタケが安かったので加えます。

 鍋に細切れ肉を入れ、カップ一杯ほどの清酒を振りかけ炒ります。3分ほどで肉に火が通り、酒のアルコールも飛びます。ジャガイモ、玉ねぎ、予め茹でてアクを抜いた糸こんにゃくを入れ、水と醤油、砂糖を加えます。最後にヒラタケを上に乗せて10分煮れば一応の完成。

 酒のアテであるからにはイモに味が沁みていなければなりません。そこで、蓋をしたまま小一時間ほど置いて徐々に冷まし、その間に肉の旨みを沁ませます。食べる直前に再度加熱して出来上がり。

晩餐

 今宵も家内と一緒に晩酌(ばんしゃく)です。

 皿に盛られた肉と玉ねぎ、ヒラタケの光沢が食欲をそそりますが、先ずは生酒。爽やかな辛口に仕上がっています。「美味い!」。 ジャガイモから箸を付けます。ちゃんと味が沁みています。ホクホク感も出てなかなかのでき。口の中で酒と交わって甘みもしっかり主張してきます。肉片を挟んで糸こんにゃく。すき焼きの味わいです。続いて玉ねぎ。実に甘みが乗っています。そしてゴクリと生酒。爽やかです。

 食欲が勝って食べる方が進みましたが、気が付けば酒も進んで二合ほどを飲んでいました。体も心も温まりました。今宵も満足です。

ではまた次回。