お水取り、甑倒し vol.147

投稿日:2017年3月10日

<お水取り>

二月堂の階段下に並ぶ松明(階段から)

 「お水取りが終わると春」。関西では例年東大寺二月堂のお水取りの行事が終わると寒波が訪れることはなく、いよいよ春本番になるとして、お水取りの行事が春の目安にされています。

 「お水取り」は通称。修二会(しゅにえ)と呼ばれる仏教の法会のことで、五穀豊穣と平安を祈る行事です。かつては旧暦の二月に行われていましたが、現在は新暦の3月1日から14日までの二週間行われます。

 通称になっている「お水取り」ですが、若狭神宮寺(福井県小浜市)で3月2日にお水送りの行事が行われ、流された水が十日後に二月堂まで流れてくるとされており、12日に二月堂境内の若狭井(わかさい)で汲むことを指します。その水は香水(こうずい)と呼ばれ、二月堂本尊の十一面観音に供えられます。

同(階段下から)

 修二会の間、堂内では練行衆(れんぎょうしゅう)と呼ばれる僧が行(ぎょう)を続け、夕方暗くなると全長6メートル(13日のみ8メートル)の松明(たいまつ)を担いで階段を登り、松明を振りながら舞台の上を通るのが見せ場となり、多くの観光客でごった返します。

 5日午後、二月堂を訪れました。その夜焚かれる9本の松明が階段下に並べられていました。まもなく春本番です。大和路では梅が見頃を迎えています。

<酒蔵の様子>

 3月2日、今シーズン最後の米を蒸し、仕込みを行いました。昔は米を蒸す甑(こしき)と呼ばれる筒を釜の上に据え、そこに米を入れて蒸しました。そのシーズン最後の米を蒸した後はその甑を外します。そのことを「甑倒し」(こしきだおし)と言い、その夜は慰労の祝宴を開きました。

 秋に酒造りが始まってから無事にここまで来ました。これからは発酵管理と圧搾。最後まで気を抜かず頑張ります。

写真1:二月堂の階段下に並ぶ松明(階段から)
写真1:同(階段下から)